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名義貸しの医師2人を書類送検「金欲しかった」

東京都港区の美容形成クリニックで外科手術を繰り返していた医師免許のない男に名義を貸していたとして、警視庁は12日、名古屋市の内科医(35)と、三重県桑名市の眼科医(62)の男2人を医療法違反(管理義務違反など)の疑いで東京地検に書類送検した。

 2人は調べに対し、容疑を認めているという。

 同庁幹部によると、内科医の男は、2009年6月~11年4月、東京都港区の美容形成外科医院「メディクリニック南青山」(廃業)の管理者として同区の保健所に届け出たが、勤務せず、管理していなかった疑い。眼科医の男は11年4~8月、愛知県内で別の診療所を管理していたのに、同区の保健所の許可を得ずにクリニックの管理者としても届け出た疑い。2人が容疑を認めており、今回の同法違反の罰則が罰金20万円以下であることから、書類送検にしたという。

 同クリニックを巡っては、患者から保健所などに「痛みや腫れがひかない」と苦情が約40件寄せられ、医師免許のない元事務長の沢部勝仁被告(47)が3人の手術をしたとして、医師法違反容疑で逮捕、起訴された。

 医師2人は、沢部被告から、名義貸しへの見返りとして、それぞれ毎月約25万~40万円の報酬を受け取っており、総額は内科医が計約470万円、眼科医は計80万円に上っていた。人材派遣会社を通じ、同クリニックを紹介されたという。

 調べに対し、内科医は「開業資金が必要だった。違反になると知っていたが、金が欲しかった」と供述。眼科医は「知り合いの医師が複数の医療機関で名義貸しをしており、うまくやればばれないと思った」などと話しているという。