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ポル・ポト派ナンバー3死去、虐殺究明に影響も

バンコク=石崎伸生】1970年代のカンボジアポル・ポト政権の副首相兼外相を務めたイエン・サリ被告が14日、プノンペンの病院で死去した。87歳だった。

 同被告はポト派ナンバー3で、ポト派による大量虐殺の真相究明に影響するのは必至だ。

 プノンペンではポト派による大量虐殺の罪を裁く特別法廷が2006年に設置され、イエン・サリ被告を含む元最高幹部4人が起訴された。このうち同被告の妻イエン・チリト元社会問題相(81)は認知症のため公判が停止され釈放。ポト派ナンバー2だったヌオン・チア元人民代表議会議長(86)ら残る2被告も体調不良で入退院を繰り返し、公判維持が難しくなっている。

 特別法廷の財政難も深刻化し、存続が危ぶまれている。裁判の長期化で人件費などが膨らみ、昨年12月からはカンボジア人職員への給料が未払いのまま。今月上旬には通訳者らがストを実施した。